5/24に新刊『 東大→JAXA→人気数学塾塾長が書いた 数に強くなる本 人生が変わる授業 』(PHP研究所)が出ます。
出版社キャッチコピー
以下は出版社がつけてくれたキャッチーコピーです。
正解のない時代を生き抜くために必須のチカラ。
「数字を比べる」
「数字を作る」
「数字の意味を知っている」一生役立つ3つの武器が身につく一冊! !
【出版社サイト】東大→JAXA→人気数学塾塾長が書いた 数に強くなる本 人生が変わる授業
読者対象
本書の読者対象は、
- 数字が出て来る話や文章が大嫌い
- 資料を一瞥しただけで数字の間違いが発見できる同僚を「異能の人」だと思ってしまう
- 上司に数字の大切さを懇懇と説かれたものの、いまいちピンとこない
- 学生時代は数学が大の苦手。でも社会人として数字の基礎は押さえたい
という方々です。もちろん、
- 数字大好き!だからもっともっと数字のことを知りたい
という猛者の方も大歓迎です。
- 出版社キャッチコピー
- 読者対象
- 本書の特色
- 数字に強くなるための条件(1)数字を比べることができる
- 数字に強くなるための条件(2)数字を作ることができる
- 数字に強くなるための条件(3)数字の意味を知っている
- 目次
- サンプルページ
- 謝辞
- 関連note
本書の特色
本書に興味を持って頂いた方の多くは、数字を苦手にされていることと思います。数字を見るだけで目を背けたくなってしまう「数字アレルギー」の方も少なくないないでしょう。
私はこれまで大人にも開放された個別指導塾「永野数学塾」の塾長として、多くの数字が苦手な社会人の方を指導してきました。その経験からすると、もしかして、あなたは
数字が苦手になったのは数学の才能がないからだ
と思われていませんか? でも、私からすれば、それはまったくの的外れです。そもそも数字に強くなるために、数学に強い必要はありません(数字と数学は字面が似ているのでややこしいですが…)。
また、計算が遅いことがコンプレックスで数字嫌いになった方もいらっしゃるでしょう。でも安心してください。社会人として数字を理解し活用するために高い計算力も必要ありません。
数字に強くなるために必要なこと、それはズバリ次の3つの条件をクリアすること(だけ)だというのが私の持論です。
- 数字を比べることができる
- 数字を作ることができる
- 数字の意味を知っている
本書は、この3つの条件をクリアして数に強くなるためのノウハウをマンツーマンで授業させて頂くつもりで書きました。授業は6時限目まであります。
数字に強くなるための条件(1)数字を比べることができる
突然ですが、分数というのはなんのためにあると思いますか? 語弊を恐れずに言ってしまえば、それは比べるためです。たとえば、8畳の部屋に3人で寝るのと、10畳の部屋に4人で寝るのとではどちらが広いか、といったことを考える際、1人あたりの広さを出すのに、分数は大変便利です。
《参考までに》
8畳の部屋に3人で寝るときの1人あたりの広さ
\begin{align}
\displaystyle 8÷3=\frac{8}{3} = \frac{32}{12} 畳 \
\end{align}10畳の部屋に4人で寝るときの1人あたりの広さ
\begin{align}
\displaystyle 10÷4=\frac{10}{4} = \frac{30}{12} 畳 \
\end{align}→ よって、「8畳の部屋に3人で寝る」の方が広いですね。
数字を比べる際に登場するのが、割合であり、単位量あたりの量であり、比、ですがこれらはすべて分数で表すことができます。分数というのは結局割り算ですから、多くの数字が苦手な方のボトルネックは割り算であると言っていいでしょう。
そこで、本書では割り算の意味(2つあります!)から端折らずに解説しています。そして、分数の成り立ちや、分数の計算を大幅に楽にしてくれる「分数計算のトライアングル」等を紹介した後で、割合や単位量あたりの量についても基本のキから書きました。
数字に強くなるための条件(2)数字を作ることができる
既にある数字を適切に比べることができるだけでも、周囲からは一目も二目も置かれる存在になれるとは思いますが、真に「数に強い人」になるためには、自ら数字を作り出す能力も欠かせません。
たとえばあなたの先輩が、新しい業界への参入を検討する際、議論の入口で(しかも会話の中で!)その業界の市場規模をざっと概算できたら、どう思いますか? 「なんて数に強い人なんだ!」と思いますよね。あるいは、チームのリーダーが業務改善のための提案を数値化し、数式で示すことができたらどうですか? 「この人についていこう!」と信頼を深めることでしょう。
そんな凄腕の「数に強い人」になっていただくために、本書では、誰にでもできる概算の方法と、概算を一歩進めた(最近は就活などでも重要な)フェルミ推定、そして数字にしづらい質的要素を定量化する方法等について解説しています。
数字に強くなるための条件(3)数字の意味を知っている
数字に限らず、人は意味のわからないものは嫌いです。逆に意味のわかるものには自然と興味を惹かれるものでしょう。数字アレルギーの人が数字を嫌うのは、そもそも数字の意味がわからないからではないでしょうか?
知識は焚き火に似ていると私は常々思っています。キャンプファイヤーをやるとき、最初の火を起こすのは少々骨が折れますが、一度火がついてしまえばその火を大きくしていくのはそう難しいことではありません。数字の知識も同じです。
いろいろな分野について「火種」になり得る基本の数字を知識として持っていれば、数字の知識がどんどん広がります。そうなれば数字に興味を持つことができて、数字が言葉よりも雄弁に語りかけてくるメッセージを受け取れるようになります。
もちろん、そうした数字の知識は数字を比べようとする際にも欠かせません。「数に強い人」は、自分の専門分野はもちろん、専門外のさまざまな分野についても基本となる数字の意味を知っているものです。
そこで、本書は準備篇のあと、第2部の「教養篇」で各分野の「火種」となる基本の数字について、紙幅を割いて紹介しています。ここは数字嫌いの方にもできるだけ興味を持っていただけるように、読み物としての楽しさに拘って書きました(どんな数字が登場するかは、この後の目次をご覧ください)。
目次
はじめに
◎第1部 準備篇
数に強いとはどういうことか?/数学に強い必要はない/なぜ数字が重要なのか?/数字には物語が必要である/「数に強い人」になるために/誰でも数に強くなれる
◎第2部 教養篇
1時限目 算数
アインシュタイン以上の天才/数字の中にキャラクターを探す/素数/倍数の見つけ方/平方数と立方数/完全数/友愛数/巨大数/1時限目のまとめ
2時限目 社会
これだけは覚えたい4つの数字/GDP/労働分配率/国家予算(一般会計と特別会計)/特殊出生率・出生数・死亡数/2次元目のまとめ
3時限目 自然科学
地球を表す3つの単位/長さの単位/質量の単位/時間の単位/光の速度/3次元目のまとめ
4時限目 芸術
美の中に潜む数字/ピタゴラスと「完全」音程との出会い/ピタゴラス数秘術/ピタゴラス音律/さまざまな音律/古代ギリシャ人と音楽/黄金比は美しい/フィボナッチ数列と黄金比/白銀比/貴金属比・青銅比/4次元目のまとめ/コラ
◎第3部 技術篇
5時限目 数字を比べる
割り算の2つの意味/割り算の意味①:全体を等しく分ける(等分除)/割り算の意味②:全体を同じ数ずつに分ける(包含除)/等分除か包含除か/分数とはそもそもなにか/分数の掛け算/割り算記号の起源/分数の割り算/計算を助ける約分と「逆」約分/割合と比/分数は比べるための最強ツール/比は割合の別表現/比例式と「分数計算のトライアングル」/単位量あたりの量/単位量あたりの量の求め方/割合と単位量あたりの大きさの違い/プレゼンでも活躍する「単位量あたりの大きさ」/演習/演習の解答・解説
6時限目 数字を作る
概算と誤差/有効数字と科学的表記法/有宇高数字の計算/「最適桁数」は1桁/大きな数の捉え方/フェルミ推定/フェルミ推定の方法/フェルミ推定の後にすべきこと/モデル化について/定量化のための点数付きチェックリスト/物語のための定量化/暗算の9つのテクニック/演習/演習の解答・解説
おわりに
サンプルページ
謝辞
私は、教師としてまた著者として数の魅力を一人でも多くの方に伝えることをライフワークにしています。それだけに今回、「数に強くなる本を書いてみませんか?」というオファーを頂いた時は大変嬉しく思いました。貴重な機会を与えてくださったPHPエディターズ・グループの田畑博文さんはじめ、本書を世に出すためにご尽力いただいた全ての方に、そして何より本書を手に取ってくださったあなたに最大限の感謝を申し上げます。
関連note
本書刊行にあたり、noteを解説しました。「はじめに」やリライト前の「幻の序章」などを無料公開しています。本書に興味を持たれた方は是非ご覧ください。
東大→JAXA→人気数学塾塾長が書いた 数に強くなる本 人生が変わる授業
- 作者: 永野裕之
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2018/05/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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