永野裕之のBlog

永野数学塾塾長、永野裕之のBlogです。

【監修】『世界でいちばん素敵な数学の教室』(三才ブックス)

7/5に監修をさせて頂いた『 世界でいちばん素敵な数学の教室 』(三才ブックス社)が出ます。

出版社の内容紹介

以下は出版社がつけてくれた内容紹介です。

美しい写真とシンプルなQ&Aで伝えるビジュアル図鑑「世界でいちばん素敵な教室」シリーズ第35弾!計算が苦手な人でも大丈夫!身の回りにある「数」「図形」「数式」の不思議に迫ります。

「はじめに」より

よく「数学は美しい」と言われます。ただ、数学があまり得意でない方からすると、「美しい」という形容詞は数学にはそぐわないように思われるかもしれません。数学という教科に対して、嫌々やらされていたという印象をお持ちの方も少なくないでしょう。

しかし、古代ギリシャの時代からあまたの天才達が人生を賭してまでこの学問に取り組んできたのは、決して誰かに強制されたからではありません。数学の持つ美しさに魅了されたからこそ、数学の虜になり、その最高の頭脳を捧げることができたのです。

「世界でいちばん素敵な」と題された本書は、そんな数学の美しさ、楽しさ、興味深さを、難しいことは一切抜きにして、できる限り直観的に感じていただけるように作られています。

「数学は何の役に立つの?」「無限も数なの?」といった素朴な疑問への端的な回答が、好奇心と感性を刺激する美しい写真と共に、多数掲載されています。

何事もそうですが、ある分野の美しさ、魅力を感じられるようになるためには、2つの意味での経験が必要です。

ひとつは雷に打たれるかのような強烈な経験、すなわち忘れがたき「出会い」としての経験。そしてもうひとつはその分野のことを多く知っているという意味での経験です。

本書には、実に多彩な話題が取り上げられていますので、コンパクトな一冊でありながら、色々な分野の数学を「経験」できることは間違いありません。そして、その中に一つか二つ、あなたにとっての忘れがたき「出会い」となり得るものが含まれていれば、監修者としてこれ以上の喜びはありません。

さあ、美しい数学の世界にようこそ!

本書のおもな内容

★数学は何の役に立つの?
★そもそも「数」ってどうやって生まれたの?
★1 時間が60 分なのは、どうして?
★古代では、どんな「数字」が使われていたの?
★「ゼロ」という概念も古代からあったの?
★「素数」って、なに?
★素数のほかにはどんな、数のグループがあるの?
★ハチの巣は、どうして六角形なの?
★どうして暦には「12」がよく使われるの?
★自然数についておもしろい話をもっと教えて!
★不思議なネーミングの数を教えて!
★「四則演算」の記号がはじめて使われたのは、いつ頃?
★「数学」を学問としてはじめたのは、だれ?
★なぜ算数の授業で「図形」を学ぶの?
★どうして「円周率」を求めようと思ったの?
★数学の手法が使われている素敵な建物を教えて!
★雪の結晶が人工的な図形に見えるのは、どうして?
★図形を使った遊びを教えて!
★「数式」って、なに?
★「関数」って、なに?
★「微分」「積分」をかんたんにいうと?
★「確率」という概念は、どうして生まれたの?
★数学で習う「集合」って、なに?
★日本にある桜の木の数って計算で求められる?
★「次元」も、数学と関係があるの?
★「九九」は、世界共通なの?
★昔の日本では、学校でどんな数学を教えていたの?
★占いの「数秘術」は、数学と関係あるの?
★数学に関係がある芸術ってある?
★コンピュータはどんな信号を識別しているの?
★「無限」も、数なの?
★有名な数学者を1人あげるとしたら、だれ?
★数学者になるためには、専門の教育が必要?
★いまだに証明されていない数学の難問を教えて!

「おわりに」より

本書を最後までお読みいただき誠にありがとうございます。

さて今、どのような感想をお持ちでしょうか?

「へえ!そうなんだ!!」という発見や「面白いなあ」と興味を持てることがたくさんあったことを願ってやみません。

学生時代の数学の教科書やテストに載っていた数式を無味乾燥なものに感じていた人は多いでしょう。でも、本来の数学はまばゆいばかりの極彩色で彩られた実に多種多様で豊かな世界です。もし本書を通じてその片鱗を感じていただけたのなら、是非今よりもう少し踏み込んで数学の世界に入ってみていただきたいと思います。

私は常々、数学という学問ほど生涯学習に向いている学問はないと思っています。どのようなレベルの方でも、紙とペンと良い教材さえあれば楽しむことができる。数学にはそういう懐の広さがあります。

ただ、そうは言っても、数学のレベルを上げていくその途中では壁に当たってしまうこともあるでしょう。そうなると、数学がまたモノクロの冷たいものに感じられてしまうかもしれません。そんなときは是非本書を開いてください! そして、ふたたび数学の魅力を思い出していただければ幸いです。

あなたの数学ライフが楽しく、幸せなものでありますように。

サンプルページ

謝辞

私は常日頃、数学の魅力を幅広くお伝えしたいと願っております。それだけに、非常に魅力的な写真とわかりやすくコンパクトな説明で多彩なトピックスがまとめられた本書の監修に携わることができて、大変光栄でした。

この場を借りて、お声がけを頂いたことに深く感謝申し上げます。

「おわりに」にも書きましたが、本書が数学と読者の方の忘れがたき「出会い」に繋がることを願ってやみません。見ているだけでも楽しい写真のキャプションで数学が(しかも数式抜きに)語られるというのは実に斬新です。きっとどなたにとっても新体験になることでしょう!

是非、お手に取ってみてください。