明日(8月12日)~明後日(8月13日)にかけて、3大流星群の一つである「ペルセウス座流星群」が活動のピークを迎えます。この流星群は明るい流星が多く、途中で爆発を繰り返すものもあり、「花火のように派手な流星群」とも言われています。数ある流星群の中でも1年でもっとも見やすい流星群です。
ちにみに3大流星群とは
しぶんぎ座流星群(1月4日前後にピーク)
ペルセウス座流星群(8月13日前後にピーク)
ふたご座流星群(12月14日前後にピーク)
の3つの流星群のことを言います。
観測ガイド
2012年は月明かりが少なく見つけやすい条件が揃っています(関東は残念ながらあまり天気が良くないようですが…)。観望に最適な時間は、ペルセウス座が北東の空に姿を見せる8月12日の22時ごろから明け方まで。見る場所は、できるだけ広い範囲が見渡せる空の暗い場所です。
[上図の拡大を含め詳細は⇒ペルセウス座流星群(アストロアーツ社)]
《追記:2013/08/12》
今年(2013年)は全国的に晴天で観測には好条件が揃っています。ピーク時には1時間あたり約50個の流れ星が観測できる可能性もあります。今年の観測について詳しいことは↓
流れ星の正体
そもそも流れ星は、"星"ではありません。宇宙に漂う1m未満の大きさの"塵"(流星物質と言います)がその正体です。
流星物質は地球大気に突入した際に、衝撃波による加熱で高温になり流星物質自身やその通り道になった大気が電離してプラズマ(気体分子が電離してイオンになった状態)になります。そして、これらのプラズマ物質は再結合する際に光を放つので、夜空にひと筋の光が流れたように見えます。それを私たちは「流れ星」と呼んでいるのです。
[プラズマについては⇒過去記事「X-1.4クラスの太陽フレア発生!」の中段]
流星物質の多くは過去に彗星から放出された塵であると考えられていますが、小惑星起源のものもあります。塵は母天体の軌道付近に帯状に分布し、この塵の帯(ダストトレイルと言います)が地球の公転軌道と交差する場合には、多くの流星物質が地球大気に突入するため流星群が見られることになります。
ちなみに今回のペルセウス座流星群は、「スイフト・タットル彗星」という彗星のダストトレイル(彗星の通った軌道)と地球の公転軌道(太陽のまわりを回る軌道)が交差するために出現する流星群です。
NHKの子供科学相談のエライ人
「流れ星」と聞いていつも思い出すのが、このやりとりです。
NHKラジオの相談員には素晴らしい受け答えをできる人がいます。
子供
「流れ星に願い事を3回唱えると叶うって本当ですか?」
相談員
「本当です。流れ星が流れるほんの一瞬の間に3回も願い事を言えるのは、あなたがいつもその願いを叶えたいと思っている証拠、つまり努力している証拠だからです。」
(NHKラジオ:子供科学電話相談)
流れ星の美しい写真
流れ星の美しい写真を集めてみました。
タイトルをクリックすると大きな画像とソースの記事が見られます。
Castle and Meteor by Moonlight
今回のペルセウス座流星群の写真はこちら
⇒Realtime Meteor Photo Gallery(流れ星の写真投稿サイト)